4.16事件

よんいちろくじけん
四・一六事件より転送)
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  (「しいちろくじけん」とも呼ばれる。)

  1929年(昭和4)4月16日早暁に行なわれた共産党に対する大弾圧事件。前年の3.15事件以後の同党に対する間断なき弾圧の中で、同年3月28日東京で間庭末吉を検挙して党員名簿を入手した警察は、3.15事件を上回る周到な準備のもと1道3府24県で700名を検挙、うち290名が起訴された。関西地方の被検挙者は大阪で43名(うち17名起訴)、神戸13名(全員起訴)、うち尼崎市在住は阪神電鉄車掌の山口弘行・前田四郎。この弾圧は3.15の痛手から立ち直り再建されつつあった党に壊滅的な打撃を与え、以後左右の偏向に揺さぶられながら衰退する遠因となった。

執筆者: 久保在久

参考文献

  • 山口哲臣「父と4.16事件」『地域史研究』第24巻第1号 1994
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