坂部請願分署

さかべせいがんぶんしょ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  1880年(明治13)から1889年までの間下坂部村に置かれ、小田地区と、園田地区の一部を管轄した費用地元負担の警察官署。1879年11月に下坂部村など24か村は一切の費用を協議費で分担する請願交番所(巡査5)の設置を県に願い出て許可され、翌年発足した。当時すでに警察は国または県の予算でまかなう建て前であったが、財政上その額は十分とはいえなかった。1882年7月に行政警察も処理する分署に改められた。この分署は一般の分署と区別され請願分署と呼んだ。1880年の発足当時、巡査1人に要する額は1か年147円であった。1881年には立花地区の塚口村が管轄下に編入された。なお、1877年から1年余り坂部交番所時代があった。

執筆者: 草山巌

参考文献

  • 草山巌「明治12年・兵庫県の協議費交番所創設事情について-条約改正交渉問題と関連を中心に-」『市史研究紀要たからづか』第11号 1994
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