大物機械製壜

だいもつきかいせいびん
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  1906年(明治39)日本最初の機械製壜工場が日本・フランス・イギリス・ベルギー4か国人の共同出資による東洋硝子製造(株)により大阪市外鷺洲〔さぎす〕町に建設されたが、まもなく経営困難となり解散した。同社の技師デッセルが、神戸在住のトーマス・ケルショウらの援助を得て1909年8月尼崎町大洲村に設立したのが、大物機械製壜合名会社である。デッセルは自分の発明した機械を使用したが、完全な製品が得られず経営困難となり工場は閉鎖された。1906年3ビール会社が合併して成立した大日本麦酒(株)はビール瓶の安定的な確保をはかるため1911年5月大物機械製壜を買収、デッセル式製壜機の特許権を得た同社は機械を吹田工場に移し改良を加え、吹田式製壜機を完成させた。

執筆者: 山崎隆三
apedia編集部

参考文献

  • 杉江重誠『日本ガラス工業史』 1950
  • 『大日本麦酒株式会社三十年史』 1936
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