東光寺

とうこうじ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  今北字宮本東(現大庄北2丁目)にあり、山号を旭照山という浄土宗知恩院の末寺。開山当時のことは不詳であるが、1593年(文禄2)善誉宗俊によって中興開山され、阿弥陀如来を本尊とするようになった。その後二度ほど火災にあい、古文書等も多く失われたようである。しかし、市域では最も古い鎌倉時代後期(1315年ころ)の弥陀板碑、南北朝中期(1360年ころ)の地蔵板碑、1504年(永正元)の地蔵立像を刻出した一石五輪塔がある。また、山門を入ってすぐ左側に彩色のある千体地蔵を安置した地蔵堂があり、その建立に関係する1704年(宝永元)の千体地蔵菩薩彩光勧化の版木を蔵している。なお、第22世徹誉によって1852年(嘉永5)本堂が再建された。また第24世透誉の書き記した1865年(慶応元)「東光寺年中行事」は旧今北村農民の宗教生活を具体的に知ることができる点で貴重である。

執筆者: 梅溪昇

  2007年(平成19)3月22日、鎌倉時代後期の阿弥陀坐像板碑と南北朝時代中期の地蔵立像板碑が尼崎市指定文化財となった。

執筆者: apedia編集部

参考文献

  • 梅溪昇「今北東光寺所蔵史料」『地域史研究』第8巻第2号 1978
  • 梅溪昇『東光寺千体地蔵菩薩彩光勧化・年中行事』 1990 東光寺
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