長尾山古墳
ながおやまこふん
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
宝塚市切畑字長尾山にあり、長尾山系の南東にのびる標高120m付近の尾根上で、平野部からも仰ぎ見うる位置にある前方後方墳。1969年（昭和44）の測量で、前方後円墳ではなく前方後方墳と判明した。前方部を南東に向け、全長36m、後方部の長さ25m、高さ4m、前方部の高さ1.5mである。葺石〔ふきいし〕と埴輪〔はにわ〕も検出されている。埋葬施設は主軸をほぼ南北方向に設定された粘土槨〔ねんどかく〕と想定され、長さ4.5m、幅1mほどの範囲で黄白色粘土が認められている。埴輪から5世紀前半の築造と考えられ、長尾山に多数分布する古墳群の中で唯一の中期古墳である。
参考文献
- 櫃本誠一『長尾山古墳外形測量調査報告』兵庫県埋蔵文化調査集報1 1975 兵庫県教育委員会
