◇●◇●◇「バーチャル歴旅」〜史料館架蔵史料の紹介〜vol.15-2(その1)◇●◇●◇
by ブログ管理者
昨日ご紹介しましたように、大阪湾巡見の老中格小笠原
長行ら100名規模のの視察団へ昼食の場を提供することと
なった道意・中浜の人々。いったいどうなったでしょうか?
前日の夜、知らせを受けた道意新田庄屋は、五つ時過
(20〜21時頃)から 、可能な限り多くの尼崎藩の役人
(郷廻役人・改役等)と会い、また城下町にいた大庄屋
などとも面会し、情報を収集します。
結果、視察団はそれぞれ弁当持参らしいという情報が入
りましたが、何かあってはいけないので、米だけは準備
しておくことになりました。もっとも28日当日はおりあ
しく、道意新田庄屋は「御用金」のことで尼崎へ登城せ
ねばならず、中浜新田で視察団一行を迎えることができ
ません。視察団の応対は残る村の人々に託すことになり
ました。
村では、まずは渡し船四、五艘を準備します。小笠原ら
の乗る軍艦では中浜新田に着岸できないためです。九つ
半(13時頃)一行は無事上陸しました。どうやら昼食は
「御小屋(幕などを張った簡易な陣?)」でとるつもり
だったようですが、その場にいあわせた人々は、それで
は不都合もあるだろうと、慌てて数名の家を片付けてい
ます。
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