尼崎築港(株)の浚渫船武庫丸の写真/新たに入手した写真史料より
by ブログ管理者
現在、国際港となっている尼崎港の築港工事を昭和戦前期
に行なったのは、浅野財閥傘下の尼崎築港(株)という民間
会社でした。工業用地として埋立地の造成を行なうととも
に、運河や岸壁の整備を行ないました。
今回入手したのは、この尼崎築港が使用していた浚渫船武
庫丸の写真です。尼崎築港に勤務しておられた方のご子孫
の手元にあったものを、ご寄贈いただきました。
浚渫船武庫丸は、浅野造船所(横浜市鶴見)で建造され昭
和4年(1929)進水、翌昭和5年から尼崎築港の埋立工事の
ため稼働しますが、昭和10年代後半には他港の軍需関係工
事に従事した時期もあり、この写真の撮影場所を特定する
ことはできません。撮影時期は昭和戦前ないし戦中期と考
えられます。
近代尼崎港の礎を築くうえで、重要な役割を果たした浚渫
船の貴重な写真です。
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