アーカイブログ | あまがさきアーカイブズ公式ブログ








Ringworld
RingBlog v3.22

ブログ管理者 - 史料の紹介 - 2023年2月の記事

江戸時代尼崎藩士の暮らし 〜もしも、病気になったなら〜

by ブログ管理者

DSC_0001_81_4081_8C_E4_96_DA_95t_8E_E8_8DT_82_A6.JPG
DSC_0044.JPG
「御目付手控え」は、あまがさきアーカイブズに寄託さ
れている片岡陳正氏文書(1)のうちの1点。長さが17セン
チメートルに満たない小さな帳面には、びっしりと藩士
たちの各種申請書の雛形がシチュエーションごとに分け
て記されています。
藩士の場合、もし自身が病気になったら、仕事を休むと
き、藩医に病気を診てもらいたいときなどに「届」(=
申請書)を提出しています。また、大坂の医者に診ても
らいたい場合は、日帰りの外出許可をとっています。
家族が病気の場合も同様。介護の必要があって仕事を休
むとき、藩医に家族の病気を診てもらいたいときは申請
書を提出しています。自身の場合も、家族の場合も、直
属の上司から、家老に文書で通達されるようです。

なかには、「病気保養のため近辺を歩きたい」という申
請書ひな形も確認できます。当時のリハビリの一環なの
でしょうか?だとすれば、リハビリにも申請が必要とい
うのは不思議です。
とはいえ、申請書のひな形の中に、尼崎藩士の日常暮ら
しが垣間見えます。
片岡陳正氏文書(1)は、あまがさきアーカイブズで閲
覧できます。