「大日本行程大絵図」/小田会からご寄贈いただきました
by ブログ管理者
このたび、小田地区の地域団体「小田会」より絵図史料
のご寄贈をいただきました。
写真はそのうちの1点、幕末の慶応年間に作られた木版
刷りの「大日本行程大絵図」です。
近世後期には、諸国を旅する人々向けの絵地図や名所
案内、便覧などが作られました。この「大絵図」も、そう
いったもののひとつです。
大坂の西に、大きく四角で囲んで「尼ヶ崎」が表示されて
います。四万石の松平氏が領していたことも書かれてい
ますが、「兵庫頭」というのは誤りで、尼崎藩松平家当主
は代々「遠江守」を名乗っていました。
この時代、兵庫津は藩領ではありませんが、かつて近
世前期に尼崎藩が兵庫を領有していたことからの連想
でしょうか。あるいは単に、近い立地の著名な港町であ
ることから、官名を誤解したのかもしれませんね。
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