アーカイブログ | あまがさきアーカイブズ公式ブログ








Ringworld
RingBlog v3.22

<< 史料の紹介の記事 >>

◇●◇●◇「バーチャル歴旅」〜史料館架蔵史料の紹介〜vol.12-2(その2)◇●◇●◇

by ブログ管理者

DSC_0030.JPG
_83X_83_89_83C_83h1.PNG
_83X_83_89_83C_83h2.PNG
「由緒書」によると、佐兵衛さんは、塚口村安田良巴の
伜であると述べられています。しかしながら、父は20年
以前に亡くなり、母もまた亡くなりました(いつ亡くなっ
たかは不詳)。そんななか、佐兵衛さんは、医道を志し、
食満村で開業していた医者、荻野玄格という人物に弟子
入りし、そこで医学の修行を積んだとのこと。そのほか、
冒頭では宗旨など、身元についても記述されています。
 江戸時代、現在のような医師の資格を得る国家試験こ
そありませんが、そのかわりに、こうした「由緒」(医者
としての学識・経験の有無)は、医者たちにとって必要
なものでした。尼崎藩で「由緒」を重視し、医者の開業
申請の可否を判断していたことが、この一連のやりとり
から見えてきます。
 江戸時代の医者たちは、このような「由緒」を得るた
め、ときに全国各地を遍歴し、臨床経験を積む修行も実
施する者もあったとのこと。彼らは、訪れた村で一定期
間住まい、地域医療に従事していたそうです。一方で、
受け入れる村でも、たとえば無医村であった場合などは、
歓迎されることも多かったようです。
(海原亮『近世医療の社会史―知識・技術・情報―』吉
川弘文館、2007)


<< >>