◇●◇●◇「バーチャル歴旅」〜史料館架蔵史料の紹介〜vol.13-2(その2)◇●◇●◇
by ブログ管理者
絵図のあちらこちらに付箋が貼られていますが、その多
くは大物町の中にある、さらに小さな町の名が記されて
います(「田畑町横町」「蜆筋」「蜆町横町」「紺屋町
筋」「花ノ町」など)。大物町のメインストリートであ
る「往還筋(西国街道)」は、大物の北側から鉤形に曲
がり、大物町の中央を通過して、大物橋へとつながりま
す。大物橋付近に「はたこや町(旅籠屋町)」の付箋が
見えます。ここは、旅籠屋町のならぶ南側が「大物浜」
で、大坂へ向かう船の乗船場がありました。「往還筋」
の西側に目をうつすと、大物町とその北側にある大物村
の氏神である「若宮(若宮弁財天社/現在の大物主神社)
」が見えます。
この絵図よりずっと時代はくだりますが、『摂津名所図
会』では、大物橋から旅籠屋町、往還筋、そして若宮の
景観は、人の往来が多く町屋が立ち並ぶ描かれています。
人々が行き交う地として、当時もまた、大いににぎわっ
ていたことでしょう。
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