「 猪名寺・金塚〔こがねつか〕・猪名笹原」 『摂津名所図会〔ずえ〕』より

右端に「ゐな寺」として現在の法園寺境内、猪名寺廃寺跡の森を描き、神崎からの街道の先に、遠景として伊丹町の人家を配しています。左の上部には、鎌倉時代前期の歌人・藤原隆祐の和歌「かるもかく ゐなのゝ原のかり枕 さてもねられぬ 月を見るかな」(「続古今和歌集」収録)を載せ、古来からの歌枕の地としてこの風景を描いています。