兵庫島升米

ひょうごのしましょうまい
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  中世の兵庫の港に入る船から徴収した関料(津料)の名称。1196年(建久7)、東大寺重源上人が朝廷に上奏し、山陽・南海・西海三道諸国の国衙官米や、神社仏寺権門勢家荘園年貢の運上米に対して、1石につき1升(石別1升)の米を課した。これを先例として、鎌倉末期に東大寺など大寺大社の造営料所となった兵庫関において、「兵庫島升米」が微集されるようになった。升米は基本的な関料であったが、1314年(正和3)、東大寺は八幡宮修造料石別1升のほか、雑物200文と神輿造替料船別100文、兵庫島修固料上下船45文を増微している。

執筆者: 戸田芳実

参考文献

  • 『兵庫県史』第2巻 1975
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