越水城

こしみずじょう
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  西宮市越水町にあった戦国時代の城、16世紀初頭、この付近の国人河原林(瓦林)正頼が築き、本城を鷹尾城(芦屋城)からここへ移した。しかし、1520年(永正17)、三好之長の攻撃をうけて落城し、正頼は切腹。その後、瓦林氏一向一揆と結んで攻撃するなど、幾度も奪回を企てるが、三好長慶に撃退され、長慶は1553年(天文22)に摂津芥川城(現高槻市)に移るまでここを居城とした。1566年(永禄9)、足利義親(義栄)が三好三人衆とともに入城し、義親が室町将軍となって移ったあとは、篠原長房が城将となった。翌々年の9月、織田信長が足利義昭を奉じて摂津攻めをはじめると、篠原長房は開城して逃亡し、義昭が入城した。義昭がその後帰京して将軍になると、和田惟政が守ったが、しかし、まもなく廃城になったとみられる。

執筆者: 田中文英

参考文献

  • 『西宮市史』第1巻 1959
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