尼組過書船

あまぐみかしょぶね
井上次郎左衛門より転送)
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  過書船のうち、特に神崎川をさかのぼって淀川本流と結び、尼崎-枚方-淀-伏見・鳥羽の間を上下した30石積以上の過書船。豊臣秀吉の小田原征伐のとき協力した尼崎組船持の井上又太郎・同次郎左衛門が、その功によって過書頭に任命されたのが発端となり、大坂・淀などの船持とともに、1603年(慶長8)10月に徳川家康から上記の営業区域のほか、年200枚の運上銀を納めること、公用は仲間が順番に勤め、武家のために出す船は無賃とすること、運賃や貨物取扱上の諸心得などを記した朱印状を付与され、次いで徳川秀忠もまた黒印状を与えて特権を再確認した。尼組過書船の主力は尼天道船で、これに今井船が加わる。

執筆者: 藤本篤

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