伊丹粘土層

いたみねんどそう
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  伊丹段丘下に広く分布する海成粘土層をいう。伊丹市街地の地下では地表下5mに現れ厚さは3mもあるが、その北の上久代〔くしろ〕(川西市)付近で急に薄くなって消滅する。しかしながら、南へは伊丹礫層の下位に位置しながら厚さも10m以上となり大阪湾底下に広く分布し、大阪層群のma12に接続する。縄文海進以前の最大の海進、関東でいう下末吉海進によって形成されたものである。沖積層よりはやや固く、一般の大阪層群の粘土層よりは柔らかいので、地盤沈下にも関係があるのではないかと考えるようになった。

執筆者: 藤田和夫

参考文献

  • 『伊丹市史』第1巻 1971
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