会下山遺跡

えげのやまいせき
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  芦屋市三条町、六甲山系の一支脈である標高200mの山頂尾根部にある。西日本における高地性遺跡の典型。弥生中期前半から弥生後期前半のころ(弥生土器第III様式前半~第V様式中葉)の遺跡で、遺物は後期のものが多い。山頂部に祭祀場2か所、次いで首長住居と柵跡が尾根上部にならび、一般住居と区別されていた。住居跡は7か所、いずれも2度以上建て替えられている。他にソトクド跡(のろし台とも考えられる)、廃棄場跡、泉跡、土壙墓4基などが遺存していた。漢式三翼鏃〔やじり〕、銅鏃、大型逆刺鉄鏃、鍛造鉄斧〔てつおの〕、鉄鑿〔てつのみ〕、ヤリガンナ6点、鉄鏃8点、鉄釣針など鉄器が多く、ブルーのガラス小玉14点出土した。軍事的色彩の濃い遺跡である。

執筆者: 村川行弘

参考文献

  • 『会下山遺跡』芦屋市文化財調査報告3 1964
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