尼崎瓦斯

あまがさきがす
大阪瓦斯より転送)
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
昭和戦前期の尼崎瓦斯
昭和戦前期の尼崎瓦斯

  1912年(明治45)5月、尼崎の渋谷佐平・中塚弥平らにより別所北鳥島(現東難波町5丁目)に設立された資本金20万円の株式会社。同年(大正元)12月営業を開始し、小田村(1922年)・伊丹町(1928年)・立花村1929年)などへも供給範囲を拡大していった。1915年11月ころの尼崎町一円への供給状況は、供給戸数783戸・孔口数2,719(内燈火用1,818・炊事用825・雑用76)・ガス機関12台・工業用熱用の使用8戸であった。1920年に神戸瓦斯によって買収され系列会社となった。このころより尼崎地域の供給戸数が急増しはじめ、1921年には1,440戸、1927年(昭和2)には2,563戸となり市域全戸の4分の1にガスが供給された。会社の経営状況は、1916年ころまでは年4~5分の利益配当であったが、1916年1919年無配に転落した。大正の末期には年6分配当、昭和初期になると8分~1割配当が可能となった。1937年には資本金を100万円に増資し、需要家戸数も1940年ころになると1万3,000戸を超す状況に発展した。1945年4月、神戸瓦斯とともに大阪瓦斯に合併し、同社尼崎営業所として現在に至っている。

執筆者: 中山正太郎

参考文献

  • 『神戸瓦斯四十年史』 1940
  • 『大阪瓦斯五十年史』 1960
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