最終氷期

さいしゅうひょうき
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  第四紀は気候変動の激しかった時代で、氷期・間氷期が反復した。その最後の氷期をいう。アルプスのビュルム氷期にあたる。これは単純な1サイクルの寒冷期ではなく、その間に何回かの亜間氷期を挟む長い期間で、その開始期は10万前前後に遡るとみられるが、最終極相寒冷期は2万年ないし1万8,000年前であった。伊丹礫層で表わされる三角州が発達したのはこの時期に対応する海退期とみられ、当時の海水面の低下は世界的に100m以上に達し、大阪湾は完全に離水し、盆地中央には古大阪川が流れていた。

執筆者: 藤田和夫

参考文献

  • 成瀬洋『第四紀』 1982 岩波書店
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