水平社

すいへいしゃ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  大正デモクラシー期の労働運動・農民運動などさまざまな社会運動の高まりのなかで、1922年(大正11)3月3日全国水平社が結成された。従来からの恩恵的な部落改善事業に対して批判的な立場から、被差別部落出身者自身による自主的・自覚的な運動を通じて部落解放を目指すものであった。これを受けて各地で地方水平社が結成された。11月26日に神戸で開催された大会が兵庫県水平社の創立大会であったとされている。以後、県下でも次々と水平社が結成され、市域にも大阪・神戸市内など近隣から水平社のメンバーが訪れ組織化を図ったが、市域では結成されなかった。水平社運動の意義を十分理解しにくい状況、融和的な考え方の影響などが、その要因であったと考えられている。なお全国水平社は戦時体制のなかで1942年自然解消した。

執筆者: 地域研究史料館

参考文献

  • 『尼崎部落解放史』本編 1988 尼崎同和問題啓発促進協会

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