上郡陣屋

かみごおりじんや
上郡より転送)
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  1769年(明和6)播磨国赤穂郡上郡村(現兵庫県赤穂郡上郡町)に設けられた尼崎藩出張陣屋。尼崎藩の飛び地領のうち宍粟〔しそう〕・赤穂2郡の村々を管轄した。陣屋には郡代・郡代添役・郡代書記・代官・代官付人・陣屋付同心が派遣されていた。上郡村は赤穂郡北部の中央、千種川東岸に位置して地域交通上の要地を占め、高449石余の在郷町であった。陣屋の様子は詳らかでないが、1848年(嘉永元)の大門屋文書によって「陣屋および役宅10軒棟上げ、御陣屋門前板橋、御奉行様引越代官様2人」など景観の一端を察する事ができる。廃藩ののち1872年(明治5)に陣屋役人が尼崎に引き揚げた。跡地は上郡小学校の校庭となっている。

執筆者: 平井漠

参考文献

  • 中村光夫「尼崎藩の西播磨飛び地領支配」『地域史研究』第17巻第1号 1987

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