徴兵令
ちょうへいれい
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
廃藩置県とともに各藩の常備兵は解散され、それにかわって1872年(明治5)11月28日全国徴兵の詔書が発せられ、つづいて1873年1月徴兵令が公布された。これは国民皆兵の理念により、満17~40歳の男子は族籍にかかわらず軍籍に入り、そのうち満20歳に達したものは選抜の上3年間常備軍に服役することを義務づけたものであった。兵庫県(第2次)では同年2月28日徴兵令を県内に布達したが、実施したのは1874年に入ってからで、4月県下で14人が最初の徴兵として大阪鎮台に入営した。初期の徴兵制度には、一家の主人・嗣子・養子・官員・学生などのほか、代人料金270円を支払ったものは免役となる規定があったので、これを利用して兵役を忌避するものが多かった。しかし1879年と1883年の改正によってこれらの免役条項は大幅に制限された。
徴兵令公布(1873年(明治6)1月)に続いて同年7月、鎮台条例を制定され軍管区制度が定めれらた。1883年12月に徴兵令が改正され、各師管の軍管区表により徴兵区が定められた。徴兵令は1927年(昭和2)に全部改正され、兵役法という名称に変更された。
参考文献
- 宮川秀一「徴兵令による最初の徴兵と臨時徴兵」『歴史と神戸』第26巻第2号 1987