鈴木商店

すずきしょうてん
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  1877年(明治10)ころ大阪の砂糖商から発足し、日清戦争・第1次世界大戦を経て台湾などとの貿易や製造業など諸分野に進出した巨大商社。最初個人商店で、1902年合名会社となり、1923年(大正12)には合名会社存続のまま別に(株)鈴木商店を設立した。明治末期には武庫川尻東岸の丸島の土地を所有し、丸島から尼崎港にかけてを開発する丸島築港計画を打ち出したが、地元住民・企業からの反対や第1次大戦中資材不足等により挫折した。1918年8月の米騒動では、同社が米価をつり上げているとして神戸本店が焼き打ちにあった。このとき、尼崎市に対して同社が外米購入を斡旋している。1922年5月には別所に尼崎製材所を設置した。第1次大戦後の戦後恐慌と1923年の関東大震災により経営が悪化し1927年(昭和2)4月倒産、これが金融恐慌の引き金となった。

執筆者: 地域研究史料館

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